2008年08月20日 (水) * 編集
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by TCm (11/15)
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2006年10月06日 (金) * 編集
まあドリュー・バリモアに駄作なしというか、観る側で勝手に補正しながら観ちゃってる部分もあるわけですが、この『25年目のキス』もまたいい感じのラブコメディです。『50回目のファーストキス』と邦題が被りかけなのもこの際許そう(ちなみに原題は "Never Been Kissed")。冴えない新聞記者役のドリューが、高校生になりすまして学校に潜入し今の10代の生活をリポートする仕事をするという設定。その昔、高校時代にいじめられたトラウマが蘇ったり、高校教師にロマンスを感じちゃったりしながら、過去と決別して新しい人生に踏み出そうとする女性の姿がテーマなのかな。 見どころは高校生たちとクラブに出かけて酒が入り、ハイになったままステージに上がって恥ずかしいダンスを踊りまくっちゃう場面か。『チャーリーズ・エンジェル』でキャメロン・ディアスが笑いをとったあのシーンの再来って感じで、ドリューもかなりハジケてくれます。 男優サイドにはイマイチ魅力が感じられず。キャスティングを全体的にもう少し何とかしてほしかった気もするが、密かにジェシカ・アルバが出てたりするので侮れない。 2006年10月05日 (木) * 編集
あの『シティ・オブ・ゴッド』の監督と女優による新作と聞き、身震いするような緊迫感を再び味わうべく、自動的に足が映画館に向かう。
今回は主人公が3人。港町の運び屋で幼馴染みの男2人と流れ者の売春婦のトリオが、ひょんなことから彼らの肉体を通して深く結びついてしまう。ハリウッド映画ではお目にかかれない bizarre love triangle をぎりぎりのレベルで維持しつつ、ブラジルの底辺層の絶望的な毎日を強烈に描写する監督のセンスにまたしても震える。もはやHSBCブラジルオープンなんか買ってる場合ではない。 何かに憑かれたような激しいセックスが過剰なまでに描かれる。セックスは、そこにしか「生きている」という実感を持ち得ない同国の若者たちの現実だろう。猛烈な暴力シーンの直後、中途半端にも思える場面で意図的に突き放すラストも印象的だ。敢えて解決策を提示せず、オーディエンスに考えさせようとする仕掛けが憎い。 カルリーニョス・ブラウンによるブラジル音楽のサウンドトラックも、ストリートの「生」の雰囲気を盛り上げるのに一役買っている。スレきれない売春婦カリーナ役のアリス・ブラガがとにかく可愛くて、瑞々しい裸体とともに強く印象に残る。ぜひこのままいい女優に育ってほしい。 2006年10月04日 (水) * 編集
海外の映画館で『トニー滝谷』を観るというのは、一風変わった不思議な体験だった。村上春樹の原作は先に読んでいるし(短編集『レキシントンの幽霊』に収録)、別の映画を観た際に流れていた予告編にも大いに興味を惹かれてはいたが、こうして実際にスクリーンで観てみると、若干の違和感も覚えずにはいられない。宮沢りえ(二役)の美しさはよく捉えられていると思うし、基本的には原作に忠実な映画化なのだが、だからこそ逆に物足りないものもある。 監督の本作品への過剰な思い入れがこんなに強く伝わってくるようでは厳しい点をつけざるを得まい。いったん入り込むことは重要だが、最終的にはそこから身を引いて、適切な距離をとりつつ映像化しなくてはならない。原作が比較的軽いタッチの文章でありながら、長く読み手の心に影を落とし続ける理由について、改めて考え直す機会を与えてくれたことには感謝したいけれど。 2006年10月03日 (火) * 編集
韓国映画史上最大のヒット作にして、日本でも大いに話題になった一作。表面上はモンスター・パニック映画なのだけれど、それだけには終わらない。二重三重に社会的なメッセージが込められていて、韓国映画の充実ぶりと勢いを強く感じさせる作品。
高圧的な在韓米軍と、その発表を鵜呑みにして市民に厳しくあたる官僚組織の傲慢さなど、市民の怒りや不満を描き出す一方で、主人公の家族を中心にすっとぼけたコミカルな演出が効いていて、映画を重苦しいものにしていないのがいい。 モンスターの造形もなかなかのもので、少なくとも登場した瞬間に映画のレベルを急低下させるようなB級パニックにはなっていない。のどかな幕開けから急激に動き出す冒頭のパニックシーンは特によく撮れており、その後も次々とオーバーアクション気味に展開するシナリオにのめり込む。 家族ってやっぱりいいよな、と少ししみじみ。みんなで囲んで食べていたカップラーメンが妙に美味しそうだった。(公式サイト) 2006年10月02日 (月) * 編集
Canterbury という街は、実に何の変哲もないイギリス南部の地方都市です。チョーサーの「カンタベリー物語」で名前だけはご存知のお方も多いと思いますが、プログレッシヴ・ロックのファンの間では一大ブランドとなっています。例えばビートルズファンにとってリバプールが聖地であるが如く。ロンドンからコーチ(長距離バス)で数時間。カンタベリー大聖堂の威容と、その向こうに広がるなだらかな平原が視界に入った瞬間、このアルバムのサウンドが静かに心の中に流れ始めました。それまで何回聴いても馴染めなかったカンタベリー系が、自然にすっと身体に入り込んだのです。音楽を、その作られた土地で聴くことの喜びを教えてくれた1枚。 カンタベリー・ロックの特徴はいろいろあります。でも、「キーボード、特にオルガンやエレピが活躍する」とか「曲がどんどん展開して行って元に戻らないことがある」とか「あらかじめ作曲/アレンジされたパートとその場の即興/アドリブとの区別が曖昧で判別しづらい」とか言ってみたところで、何かを説明しているようで実は何も説明していないことに気づきます。 個人的には、"THE ROTTER'S CLUB" をプログレという枠で括りたくはないのです。「ジャズ・ロック」だなんて大げさな肩書きも要らない。だからここはひとつ、『脱力系プログレ』 という大きな括りでごまかしておきたい。CDの再生ボタンを押したらジャケットの女の子のように寝転がって、流れるように展開するメロディとリズム、そして Northetts の美しい女性コーラスに身を任せながら、目を閉じてボンヤリとかつダラダラと時間を過ごしつつ、脳裏に英国南部の情景を想像してほしいのです。 そうすることによってはじめて良さが分かってくるアルバムのような気がします。 【Hatfield & The North @ Amazon.co.jp】 The Rotters' Club Hatfield and the North Live 1990 2006年10月01日 (日) * 編集
何せ洋楽を聴き始めたのがMTV以降なので、アリス・クーパーにリアルタイムで出会うには "Poison" (US#7/89) のヒットまで待つ必要がありました。しかしその時ですら「何だか胡散臭いオジサンだなー」と思って気が乗らなかったのです。気が乗らないまま、ある先輩から譲り受けた来日公演@横浜文化体育館のチケット。やむなく聴いてみたのがこの "TRASH" アルバム。いやビックリしました。何に驚いたってそのキャッチーな楽曲群。だって聴きながら、2回目のコーラスからは一緒に歌えちゃうんですよ。徹底して分かりやすく覚えやすい。ロック名盤本などを読んで抱いていた「アリス・クーパーはおどろおどろしい演出のショック・ロックとして…云々」というイメージは根底から覆されました。その立役者として作曲に関わったのは、もちろん Desmond Child 大先生。Bon Jovi の一連のヒットなどで名前は当然知っていましたが、アルバム1枚通して Desmond マジックを見せつけられたのは初めてで、以後彼の楽曲をずいぶん追いかけることになります。 ツアーのオープニングを飾った "Trash" や、激キャッチーな "Bed Of Nails"、さらには Steven Tyler との掛け合いが印象的な "Only My Heart Talkin'" などなど。捨て曲一切なし、完璧なアルバムの1つです。Steven 以外にも豪華なゲスト陣が参加しており、その客演も聴きもの。Kane Roberts, Kip Winger, Jon Bon Jovi, Ritchie Sambora, Steve Lukather などなど。 でも何といっても一番スゴイのは、この時点で既に40歳を超えていた Alice Cooper 本人の自信に満ちた歌いっぷりであり、仕切りぶりでしょう。ヴォーカリストとしては決して上手い人ではありませんが、特徴のある声の持ち主であり、アップからバラードまで歌いこなす器用さを持っているような気がします。 そして、人生の頂点と底辺を経験し尽くした不器用さも…。 【Alice Cooper @ Amazon.co.jp】 Trash Welcome to My Nightmare Billion Dollar Babies School's Out Mascara & Monsters: The Best of Alice Cooper 2006年09月19日 (火) * 編集
夏っぽい曲というのがありますね。ジョー・サトリアーニにはその名も "Summer Song" という曲があるし、プリンセス・プリンセスの「世界で一番熱い夏」はやはり夏に聴きたい。デイヴ・リー・ロスの "California Girls" あたりも夏っぽいし、サザンオールスターズやTUBEなんて夏&海岸の御用達でしょう。個人的には真心ブラザーズの「サマーヌード」を聴くだけであっという間に「はしゃぎすぎてる夏の子供」になれるくらいです。 Tears For Fears の "Everybody Wants To Rule The World" もまた、自分にとっては夏をイメージさせる楽曲。トロピカルなイントロからスムーズに導かれるメロディライン、しかしそこにはややシリアスな歌詞が乗っかっています。決して重苦しくなることなく、あくまで爽やかなTFF宣言として歌い上げられるその歌詞を、自分なりに意訳してみました。
これは原詞を読んで、僕がイメージしたヴィジョンや、心に浮かんだ言葉で作った私訳に過ぎません。勝手に言葉を補ったり端折ったりしています。 Tears For Fears の2人が具体的に何を伝えたかったのかは彼らにしか分かりませんし、このアルバムを購入した全世界の1,000万人近い聴き手の一人ひとりは、それぞれ異なる印象を受けたはずです。リリース当時、反核テーマの曲だと聞いたこともあります。とすれば「光も届かない真っ暗な部屋」は核シェルターを意味しているのでしょう。しかし、それも含めてもっと広い意味での「世界支配」が歌われているようでもあります。 僕などがこの曲から感じるのは、世間体を気にしながらチマチマした人生を生きることの虚しさや、マスコミの報道に踊らされて思考停止に陥り、自ら判断する能力を失った「大衆」への警鐘、といったテーマですが、もちろん他の解釈だってありでしょう。いずれにせよこの歌詞における主人公は Freedom と Pleasure に最大限の価値を置く一方で、Nothing ever lasts forever という徹底した無常観を持ち、何かに縛られて生きるのだけは最悪だと思っている。これは僕自身の価値観に近いものでもあります。 今聴き返しても実に味わい深い、哲学的な楽曲です。同様のトーンに貫かれた収録アルバム "SONGS FROM THE BIG CHAIR" もまた非常に聴き応えがあり、今でも全く古びていません。こうした作品が平気でナショナルチャートの1位に立ち、社会全体がその問題意識を共有した時代があったことを考えると、つくづく1980年代の英米ポピュラー音楽というのは凄いムーヴメントであったと思うし、あの時代を体験できたことは自分にとっての何よりの財産になっていると思うのです。 2006年09月11日 (月) * 編集
どこの世界にも、上司にしたくない上司ってのはいるもの。そんないわゆる「鬼上司」に対する愚痴を、思いきり笑える魅力的な物語に仕立て上げた小説が『プラダを着た悪魔』。これはその映画版(公式サイト)。大学を出たばかりのアンドレア・サックスが、ファッション雑誌『ランウェイ』の編集者として大成功を収めた超有名なミランダ・プリーストリーのアシスタントに採用されたという設定。「百万人の女の子が羨望のまなざしを贈る」職なのに、アンドレアはファッションのことなんか全く興味がないし、ミランダからは到底実現できそうにない無理難題が怒涛の如く命令される。あれをしろ、これをしろ、果ては娘たちのためにハリー・ポッターの未刊行原稿を入手して持って来いとまで。 ジャーナリスト志望のアンドレアにとって、推薦文を書いてもらえればくらいのつもりで応募した仕事だったはずなのに、ミランダの常軌を逸した要求に応えて頑張っているうちに、次第に仕事にのめりこみ、マゾヒスティックな快感を感じている自分に気付く。同棲する彼氏との葛藤があったり、ミランダのお気に入りになって職場の先輩たちとぎくしゃくしたり。「よくある話」がこれでもかと盛り込まれてる。 よくある話、で終わらないのは舞台設定がファッション業界だから。映画の全編を通して膨大な数のブランド名が飛び交い、これでもかとばかりにお洒落な服や靴がとっかえひっかえ登場する。ファッション好きの女の子なら観ているだけでうっとりという感じだろう。そしてまた、この業界がどれほど浅薄でスノビッシュで、貴女に必要ないものを無理やり買わせるために存在しているかを見せつけられて愕然とするだろう。ファッション業界の裏側を暴きまくる意地悪なストーリー展開をかくも小気味良いものにしたのは、ミランダ役のメリル・ストリープの迫力ある演技に間違いない。冷酷でイヤな上司を徹底的に演じる大御所の貫禄にため息が出る。決め台詞の "…That's all." も効きまくり。 そしてアンドレア役のアン・ハサウェイにとってはこれが大出世作として記憶されることになるだろう。うるんだ大きな瞳が印象的な彼女が田舎娘を好演、役を通して成長していく様が目に見えるようで実に素晴らしい。彼女がラストに下す、いかにもアメリカっぽい決断もいいね。都会的でお洒落なロック&ポップスがたっぷりのサントラ盤も◎。 最悪な上司と過酷な残業に疲れちゃったアナタに、強くオススメ。 2006年09月11日 (月) * 編集
製作中との情報を得てからこの半年間、個人的に「最も観たい映画リスト」のトップを独走し続けたこの "Snakes On A Plane"(英語版公式サイト)。もちろん公開と同時に映画館に足を運びましたとも。全米でもシンガポールでも初登場第1位の大ヒット。簡単に言うと飛行機に大量のヘビを放って人を殺そうとする映画(ってそのまんまやん!)。いや実際に、タイトル以上のものは何もないので書くだけこっ恥ずかしいんだけど。タイトルのひどさが重要な作品であるだけに、『スネーク・フライト』なる邦題がついてしまったのは残念至極。 サミュエル・L・ジャクソン演じるFBI捜査官がそのヘビたちと格闘する訳なんだが、まあいろんな意味でB級モンスターパニック映画を極めた作品で、もうB級好きの自分としてはオープニングからエンディングまでほとんど笑いっぱなしなのだった。襲いかかる毒ヘビたち、バタバタと死ぬ乗客&操縦士たち。ん?操縦士? どうしてこんな映画にサミュエル・L・ジャクソンが…というところからしてまず笑える。そして物凄い勢いで迫り来るヘビたち、これがまた世界中のいろんな種類のヘビが登場していて、爬虫類フリークにはたまらない設定だろう。ヘビが襲ってくる映像自体はCGメインなのでリアリティには欠けるが、ココとか、アソコとかいろんな部位を咬まれてバタバタと人が死ぬ様子はコミカルですらある。 米国で「Snakes On A Blog」というブログが「こんなにくだらない映画が作られてるらしい」として盛り上げたことから、公開前から膨大なファンを作ってしまったこの作品。あり得ない設定(だって一人殺すために飛行機に大量のヘビですよ)、あり得ないタイトル(だって「飛行機のヘビ」ですよ)、あり得ない出演者(だって元ジェダイ・マスターですよ)。考え得るB級映画の魅力の全てを注ぎ込んだ大傑作。 正直いって記録には残らないと思うが、記憶には残る。マジで最高。 2006年09月11日 (月) * 編集
エミネムの自伝的映画『8 Mile』をようやく観ることができた。この手の擬似ドキュメンタリーものはどうにもわざとらしくて観るに耐えないものが多いのだが、本作はそうでもない。 デトロイトでの極貧生活、ブラックの仲間たちとツルむ中で磨かれたライム、母親(キム・ベイシンガーが好演)と自身の娘を抱えて行き詰まる苦悩。ストーリーのテンポもいいし、エミネムの演技も結構リアルで、これまで遠ざけてきた彼の歌詞世界が一気に身近になった気がする。(内容に共感できるかどうかはまた別の話) 個人的な印象としてはプリンスの『パープル・レイン』に近い印象かな。 ちなみに膨大な量の4文字言葉が飛び交うことでリアリティを醸し出している…はずだったんだけど、こちらのケーブルTVではご丁寧に全部消されていて、妙に弛緩した画面になっていた点はご愛嬌。 |
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