2008年05月16日 (金) * 編集
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by TCm (11/15)
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2006年12月13日 (水) * 編集
今年のサンダンス映画祭で高い評価を得た『Little Red Flowers』は、地味かもしれないが深く心に残る中国映画だった。親の都合で全寮制の幼稚園に入れられることになった男の子の物語。寂しくて泣きわめくわ、寮でおねしょはするわと大騒ぎの日々を、純粋な子供の視点から実に丹念に描いていく。その結果分かってくることは、この幼稚園が恐るべき管理社会の入り口であることと、それを本能的に察知して反抗する幼い精神のシリアスな対立劇であるということだ。 その一日に良いことをすると先生から貰える赤い花の飾りが、壁の自分の名前のところにずらりと貼られている。それはまさしく営業の成績棒グラフそのもので、子供たちがこんなにも幼い頃から大人の基準で管理されることに今さらのように驚かされる。そして僕らは同時に、自分たち自身が同じように「社会」に飼い慣らされてきたことに、今さらのように驚かされるのだ。 主人公の男の子はといえば、しばらく努力を試みるも先生と決定的にそりが合わずに断念し、そこからは半ば無軌道に突っ走り始める。当初は痛快に見えたその壊れ具合が、終盤には形容し難い悲哀を持って迫ってきたのは、自分がこれから父親になろうとすることの重みゆえだろうか。 この世に生まれてきて良かった、と思ってもらえるような親でありたい。ただそれだけの思いに胸を詰まらせながら映画館を後にした。
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