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『バックマン家の人々』
2006年08月18日 (金) * 編集
バックマン家の人々最初に観たのはもう何年も前になるが、ケーブルテレビで再鑑賞。多分スティーブ・マーティンを初めて意識した映画になると思う。

以来彼のコメディは何本も観ていて、大抵は期待に違わぬ作品なのだけれど、やっぱりこの『バックマン家の人々』は格別だと思う。家族思いの父親役があまりにハマっていて、息子のために奮闘する姿が実に微笑ましい。妹弟たちの家族や自分の両親も含めて3世代に渡る(映画のラストには4世代目も…)多数のキャラクターが登場する映画なので、邦題の意図するところはよく分かるのだが、原題 "PARENTHOOD" もぜひ意識しておきたい。

自分がこれから父親になろうとしているという事実も確かにあるけれど、そうでなくても誰にだって親はあるし、親子の関係というのはそう簡単になくせるものでもないわけで。「親であること」という原題は、親の側から「親ってのはなあ、結構大変なんだぜ」と語られるためだけにあるのではないだろう。

子供は親を選べないし、そんな子供にとっても「子供ってのも、結構大変なんだぜ」という場面は多いはず。この作品の中だと、子役のホアキン・フェニックスに若き日のキアヌ・リーブス(これがまた全然ダメ男役なんだが、実にいい演技)がいい兄貴分になってやる場面のあたりでそれが随分カバーされている。その他この他、複数のストーリィをうまくコラージュして、代々続いてきた「親子関係」という人間の営みをコメディタッチで描きつつもホロリとさせる傑作だと思う。

『アマデウス』以外にほとんど観た記憶のないトム・ハルスが、これまたダメな放蕩息子役を演じているのも印象深い。スティーブ・マーティンの妹役で、奮闘するシングルマザーを演じたダイアン・ウィーストは、この映画でアカデミー助演女優賞を獲得したようだが、そういえば『フットルース』でも主人公の女の子のお母さん(神父の妻)を演じていたような。いろんな意味で「アメリカのお母さん」という印象。

父親になることを、さらに楽しみにしてくれた映画。
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