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『敗者のゲーム なぜ資産運用に勝てないのか』 (チャールズ・エリス 著)
2005年04月04日 (月) * 編集
敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか個人投資家になるためには、豊富な資金も強運も必要ありません。そんなものより大事なのは勉強熱心であることです。勉強といっても机に向かってコツコツやるものばかりじゃありません。街中を歩きながら景気のトレンドをふと感じたり、無駄な出費を減らすにはどうすればいいか工夫することも含まれます。でも、やっぱり読書は欠かせません。

もちろん読まなくてもいい(むしろ読むべきでない)くだらない投資本も星の数ほどあります。逆に言えば、個人投資家もしくは今後個人投資家たらんする者が読むべき本はかなり限られている。これから3〜4冊ほどそうした良書を紹介しようと思います。まず絶対に外せないのがこの『敗者のゲーム なぜ資産運用に勝てないのか』

著者チャールズ・エリスの主張は明確です。

(1) 投資は「相手のミス」によって得点する「敗者のゲーム」である。
(2) 市場平均に勝つ(市場平均を上回るパフォーマンスを上げる)ためには、相手のミスに乗じて、割安な株を買い割高な株を売るしかない。
(3) しかし、個別銘柄を選択し、市場タイミングを読んで取引を重ね、「永遠に市場平均に勝ち続ける」ことが不可能なのは過去のデータからも明らかである。
(4) 故に個人投資家がこの「敗者のゲーム」で勝ち残るための唯一の手段は、マーケットの上昇・下降に一喜一憂してアクティブな売買をすることなく、インデックス・ファンド等に長期的に投資し続ける「パッシブ戦略」を取ることである。

「アクティブ投資」と「パッシブ投資」という概念は今後もよく出てきますのでここで解説しておきましょう。前者は積極的に銘柄を売買することによって、より良い成績を上げようとする投資方法です。一方後者は、ある種の指標(例えば日経平均とかTOPIXとか)と連動する成績を目指す投資方法です。

どちらがいいか?と問われれば、普通はより良い成績を目指すアクティブ投資と思うでしょう。ところがエリスはそれでは「敗者」になるのだという。株価なんてものは様々な思惑によって上下に大きく動くもの。毎回的確に予測して売買ができるわけがなく、むしろ高値で掴んで安値で手放すことになってしまうことの方が多いのです。

しかし、株式市場全体としては過去数十年間に渡ってほぼ一貫して上昇を続けてきた。とすれば、個人投資家にとって資産を増やす唯一の方法は、市場全体の成長に乗っかっていくことだけだというのです。間違っても機関投資家たちを相手にマーケット・タイミングを読んで戦いを挑むようなことをしてはならないと。それはミスショットを招き、彼らのカモになるだけだというのです。

これは巷に溢れる「株で○○億円儲けた!」タイプの本の対極にある発想です。ある意味つまらない、刺激に欠ける投資本かもしれません。しかし投資に刺激なんかなくたっていいのです。大事なお金を運用するからには、どこまでリスクを減らせるかを追求すべきだから。どうしても刺激が欲しければラスベガスにでも行けばよろしい。株式市場は賭博場ではないのだから。

目からウロコが落ちる思いがする古典中の古典として、まずはお奨めしておきます。

【目次】
第1部 資産運用の本質(敗者にならないゲーム
   それでも市場に勝ちたいのなら
   「ミスター・マーケット」と「ミスター・バリュー」 ほか)
第2部 運用理論の基礎(「時間」が教える投資の魅力
   収益率の特徴と中身
   リスクが収益を生み出す ほか)
第3部 個人投資家への助言(市場予測の難しさ
   個人投資家にとって何が問題か
   生涯を通じた投資プランを立てよう ほか)
終章 敗者のゲームに勝つために
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2005/04/05(火) 23:23:51 * まんぼうライフ
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